ヘアリーベッチ(天鵞絨草藤)

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    プロフィール

  マメ科ソラマメ属の一年草または二年草で、学名は Vicia villosa。

  ヨーロッパから西アジアが原産です。家畜の飼料や緑肥として、広く栽培されています。高さは30〜90センチになります。丸い茎には、白い開出毛と明瞭な稜があります。葉は偶数羽状複葉で、8〜12対の長楕円形や長楕円状披針形、線形などの小葉がつき、先端には巻きひげがあります。5月から8月ごろ、葉腋に、細長くて花が片側につく、長さ15センチほどの総状花序をつけます。花はピンク色から青ふじ色の蝶形花で、5個の花弁と毛のある萼からなっています。花後、数粒の丸い種子の入った、片側が平たい豆果をつけます。
  系統・品種と用途

  「ヘアリーベッチ」には、原種のほかに「ウインターベッチ」(タキイ種苗)や「サバン(寒太郎)」(雪印種苗)、「しげまるくん」(カネコ種苗)などの晩生品種があります。また早生品種としては、「ナモイ」(タキイ種苗)、「ナモイ(まめ助)」(雪印種苗)、「まめっこ」(カネコ種苗)等があります。
  「ヘアリーベッチ」は、土壌改良や雑草抑制に優れたマメ科の緑肥です。家庭では、庭のカバープランツとしても利用できます。
  栽培のポイント

  「ヘアリーベッチ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

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温暖地

種まき

植えつけ

花期

 (S)
 (F)


気候区分

まきどき (春|秋)

開花時期 (春|秋)
寒 地 04/上〜05/上 09/上〜10/中 06/上〜07/下 05/上〜06/中
寒冷地 04/上〜05/上 09/上〜10/中 06/上〜07/下 04/下〜06/上
温暖地 03/上〜04/中 09/中〜11/上 05/中〜06/下 04/中〜05/下
暖 地 02/中〜03/下 09/下〜11/下 05/上〜06/中 04/上〜05/中

ご注意

  発芽温度は10〜30℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


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発芽適温

15-25

生育適温

15-25

栽培のポイント

  耐寒性はありますが、高温多湿に弱い植物です。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.0

栽培のポイント

  適応範囲は広いですが、水はけのよい、中性に近い土壌を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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栽培間隔

1-(2)


栽培のポイント

  自体は連作に強い緑肥として知られていますが、同じ場所に何度も栽培しすぎると土壌のバランスが崩れる原因になります。輪作するか1〜2年は休栽してください。
  栽培のステップ

  「ヘアリーベッチ」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、3〜5粒をばらまきします。覆土は1センチほどにします。発芽までは乾燥させないようにしてください。

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(2) 発芽したら間引きをして、本葉が4〜5枚のころに1〜2本立ちにします。

(3) 連結ポットのときは、3号ポットに鉢上げし、ポットの底に根が回るまで育苗します。

(4) 直まきのときは、1平方メートルあたりタネを3〜5gバラまきまたは条まきし、2〜3センチほどの覆土をします。覆土後、足かローラーで土を鎮圧します。

植えつけ

(1) 庭植えの場合は、1平方メートルあたり完熟堆肥3kgと苦土石灰100g、それに有機配合肥料30〜50gなどをすき込みます。

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(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに緩効性肥料を加えて用土とします。

(2) 本葉が4〜5枚くらいになったら、日当たりと水はけのよい場所に、株間25〜30センチくらいに植えつけます。鉢植えでは、6号鉢に1株が目安です。

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生育管理

(1) 痩せ地でも育つので、元肥だけで大丈夫です。

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(2) 水をやりすぎると、茎葉が徒長したり蒸れたりすることがあります。乾き気味に管理してください。

(3) 耐寒・耐雪性に優れているので、別段の対策は不要です。

(4) 緑肥にするときは、開花の終期ごろに土壌にすき込みます。すき込み後2〜3週間程度あけて、次作の作物を栽培するのが望ましいです。
  おもな病害虫

  「ヘアリーベッチ」には、とくに病気や害虫はありません。ただ多雨多湿の環境では、灰色かび病や褐色斑点病などの病気にかかることがあります。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん