すいぜんじな (水前寺菜)






    プロフィール

  キク科サンシチソウ属の多年草で、学名は Gynura bicolor。

  東アジアの熱帯地方が原産です。わが国へは18世紀に中国から渡来しました。熊本県では「すいぜんじな(水前寺菜)」、石川県では「きんじそう(金時草)」、愛知県では「しきぶそう(式部草)」、それに鹿児島県や沖縄県では「ハンダマ」と呼ばれ、伝統野菜となっています。茎は軟らかく、長卵形の葉が互生します。葉の裏面は紫色をしています。4月から5月ごろ、花茎を伸ばして散房花序をつけ、黄色または黄赤色の花を咲かせます。種子はできないので、繁殖はもっぱら挿し芽で行われます。
  系統・品種と用途

  「すいぜんじな」は個体変異が大きいものの,1属1種で、品種改良もされていません。
  「すいぜんじな」はさっぱりとしたクセのない味わいの野菜で、加熱すると独特のぬめりが出て、茹でてお浸しや和え物、サラダなどによく利用されます。その他、炒め物や天ぷら、汁物にも適しています。
  栽培のポイント

  「すいぜんじな」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。

気候区分

作業

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温暖地

植えつけ

収穫


気候区分

植えどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 05/中〜06/中   07/下〜10/中  
寒冷地 05/上〜06/上   07/中〜10/下  
温暖地 04/下〜05/下   07/上〜11/上  
暖 地 04/中〜05/中   06/下〜11/中  

ご注意

  生育温度は5〜35℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

萌芽適温

20-30

生育適温

20-25

栽培のポイント

  寒さに弱く、高温を好み、真夏の栽培にもよく耐えます。ただ乾燥には弱いので、水やりは欠かせません。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-6.5

栽培のポイント

  中性に近い、弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  連作障害が起こりますので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「すいぜんじな」を栽培するとき、苗づくりから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

苗づくり

(1) 早春に、保温して越冬させた親株から、芽先を切り取って育苗します。または、市販されている挿し芽を購入します。








(2) 挿し芽を3号ポットに移植して、本葉が5〜6枚になるまで育苗します。寒さに弱いので、15℃以上の環境で育てます。

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕します。




(2) 畝の全面に1平方メートルあたり2kgの完熟堆肥と100gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) 乾燥に弱く、やや湿り気のある土壌を好むので、畝に白色マルチを掛けておきます。雨だれを防ぐことで、炭そ病などの予防にもなります。






(2) 本葉が5〜6枚くらいに育った苗を、株間30〜40センチくらいに植えつけます。根鉢は崩さないようにしてください。

(3) 植えつけの後にたっぷりと水を与えます。

追肥・摘蕾

(1) 葉色や生育を見ながら、月1回くらい追肥を行います。






(2) 6月くらいになると、蕾がでてきます。花を咲かせると株の栄養がとられてしまいますので、花茎ごと摘み取るようにします。

収穫

(1) 草丈が30センチくらいに成長してきたら、株元の葉を5〜6枚残して、その先を切り取ります。






(2) 畝の全体に茎が伸びてきたら、立ち上がった枝先を15〜20センチほど切って収穫します。
  おもな病害虫

  「すいぜんじな」にはアブラムシがつきやすいので注意が必要です。また、蒸れると炭そ病などが発生することがあります。

  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん